「ポルボロン」さんのInstagramを見ていたら、いつの頃からか、その日のメニューの中に不思議なワードを発見しました。
「カリソンデクス」とは・・??
聞いたことのない言葉。
これはお菓子の名前なのか、なんなのか。
そもそも食べ物なのか? 食べ物っぽくない響きだし・・
・・気になる〜!!
ということで、ポルボロンさんに行ってみました。
今までも、ポルボロンさんでは、「リンツァーシュニッテン」やら「フラップジャック」やら、数々の知らない名前のお菓子を教えてもらいました。
店名になっている「ポルボロン」もスペインの郷土菓子からとっていますし。
やっぱりお菓子なのかな〜?
いざ「カリソンデクス」
さっそくお店を見回すも、「カリソンデクス」という商品が見つからない・・。
「あの〜『カリソンデクス』ってありますか?」と聞くと、店主さんがテーブルに謎の形をした箱を出してくれました。
「こちらがカリソンデクスです」と、出てきたのはラグビーボールの形をした箱でした。
「これは輸入菓子なんです。特別な伝統菓子なので、特別な日に食べてください」
と、ご丁寧に説明書もくれて、説明もしてくれました。
「カリソン・デクス(Calisson d’Aix)」は、南フランス、プロヴァンス地方の伝統なお菓子だそうです。
(・・やっぱりお菓子だったんだ!)
15世紀の中頃、プロヴァンス王国のルネ王がジャンヌ王妃と結婚した際、宮廷の菓子職人に作らせたという逸話があり「幸せを呼ぶお菓子」とも呼ばれているんだそうです。
ジャンヌはとても美しいのにもかかわらず、あまり笑顔を見せない王妃でした。菓子職人は笑顔の少ない王妃に微笑んでもらいたいと願って、このお菓子を考案しました。
「美しさ」「慶び」「将来への希望」をイメージすることから、カリソン・デクスは、婚礼やクリスマス、誕生日など、祝いごとの贈り物や引き出物として最適なお菓子だそうです。
ちなみにこの形は、“王妃の美しい目”を表しているんだって。
原料はアーモンドと、砂糖漬けにしたメロン、オレンジピールなどで、花びらのようなひし形にして焼かれ、表面は卵白と砂糖で、純白のアイシングが施されています。
その材料やレシピには厳格な基準があるんだそうで、その基準を満たさないものはカリソン・デクスと名乗ってはいけないらしい・・。
「中に4つ入っているので、ぜひ1個食べたら、残りはまた別の日に食べてみてください。日によって違う味わいになると思いますよ!」とオススメの食べ方を教えていただきました。
自宅でさっそく1個目をいただきました。
とりあえずコーヒーと併せて・・って別段、特別な日ではないけど・・まあいいか^^;
こんな形。いただきます。
・・これは・・・不思議な食感と味!
アイシングされているのでクッキーを想像していましたが、食感は「サクッ」というより、しっとりというか、もっちり、ねっちりとしたおもしろい食感でした。
うしろはこんな感じ。
最初は甘さのあるお菓子ですが、一口、二口・・と食べるうちに、オレンジピールやメロンが入っているからでしょうか、フルーツの甘みというか苦み?が広がってきて、焼き菓子というよりは、飴とかソフトキャンディーのような雰囲気のお菓子でした。
不思議な構造!
別日食べてみたら、また違った味に感じるのも頷けます。(冷やすとまた変わるかも)
ポルボロンさんのおかげで、また新しい世界のお菓子を知ることができました。
○Polvoron (ポルボロン)
栃木県塩谷郡高根沢町石末502−2
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