この講座を企画しているのは、高根沢町内で「0909(ワクワク)形遊び・算数数学教室」という教室を主宰する大庭さん。
今回はいつもは子ども向けに開催している「アウトドア算数」を、“大人版”にして開催するというお知らせをいただき、今回は興味本位で参加させていただきました。
ところで、
アウトドアで、算数とは・・??
場所は、高根沢町の環境学習の拠点「エコ・ハウスたかねざわ」の横の森。
来てみて分かりますが、ここの森、すご〜くドングリがたくさん落ちててびっくり!
しかもいろんな種類のドングリが落ちてて、なかなかの穴場でした。
今回はこちらを会場に算数講座を行いました。
そもそも「アウトドア算数」とは、「外で算数を学ぶ教室」だそうで、日常や自然、季節を感じながら算数を学ぼうという取り込みだそうな。
普段はこれを、小学校に上がる前の未就学児や小学校低学年などを対象に行っているそうなんですが、今回はどんな内容でやっているかというのを大人目線で味わっていただくというお試し体験版の講座でした。
「大人版」と聞いたので、難しい計算とかをやらされる内容かと、若干、戦々恐々としていましたが、全然そんな感じじゃないようなので、ホッとひと安心・・^^;
参加者さんとの自己紹介もそこそこに、まずは自分の名前の札を作って、シャッフルし、お互いに配り、名前を見せながら、交換していき、最終的に全員が自分の名前の札にするまで繰り返すというゲームをやりました。
次は、単位なのでちょっと大人向け。
「13mm=1cm3mm」というふうに、同じ長さのカードを探すゲーム。
「この森のどこかにあるので、見つけてくださ〜い」
「あった!」
こういうゲームにするのは、子どもは好きだよね〜。
次はロープを使ったゲーム。
1mのロープを使って、この森の中から1mのモノや場所を探します。
大人なので2つ!
ここの木の根っこが1m。
ここの枝の長さ、幹から幹まで1m。
私は、1mの長さの枝を2本見つけました(ザ・無難^^;)。
思っていたよりも1mは感覚的に短かった。
こういうゲームを繰り返しやることで、「1mってこのぐらいだったな」と感覚的、体感的に覚えられるんだそうな。・・なるほど!
次は枝を使ったゲーム。
この枝のなかから、一番長い枝はどれでしょう?
「自分なりに考えて、一番長い枝を1本選んでください。」
・・・これは・・しめじソート※じゃないか!!
(※「ピタゴラスイッチ」でやっていたやつ)
2本対にして比較しながら、長い方をどんどん勝ち抜き戦にして出していくと、
一番長いのが勝ち抜く仕組み。
まさか本当にこれを実践(?)で使えるとは・・、ちょっと感無量。
今度はこの枝を使って、1本の長い枝につなげます。
そしてさっきのロープを使って、長さを求めます。
50センチ以下は定規とひもも使っていいルール。
4本の違った長さのロープで長さを測ります。
最初、「まず予想してみましょう」と言われて、9mぐらいと予想。
私は1m×8本分、20cm×1本、ひもで端数の6cmを測りました。
結果は8m26cm。
あれ、ちょっと短かった・・^^;
「まあでも、大人はね、ちゃんとロープを上手に使って測定できるんです。でも小さい子は、だいたいまず4本全部1直線につなげて『足りな〜い!』となって、そっから工夫して測り出すんですよ」と大庭さん。
確かに・・子どもだと最初にやりそうな思考だ。^^
他の参加者の測り方も教えてもらうことで、「いろんな測り方がある」とか、「他の方法で計っても正解が出せる」「やり方は1つじゃない」など、算数のおもしろさを体感的に学んでいくんですね〜。
最後はドングリを使ったゲーム。
大人4人で拾ったら、短時間でもこんなに拾えました。
「これいくつぐらいあると思います?」
「う〜ん、200以上はあるよな〜。300ぐらい?」
などと検討を付けて、計測。
大人なので、10個ずつ塊を作って、×10で100個・・
と、まあ無難に数えることができますが、これも、子どもだと、「1つ、2つ、3つ・・」と数えて「あれ?分からなくなっちゃった」となることが多いそう。
結果は333個(偶然にもゾロ目!!)。
思ったより多かった。
これも目で見たり、手で持ったり、重みを感じたりして、
「量」というものを体感的に覚えられます。
「以前、テストで『100個と100個、合わせて何個?』という問題が出て、『100個が2個で102個』と解答する子がいたんですよ。でもこうやって、100個の塊と100個の塊を目で見て覚えていけば、体に量感がたたき込まれるんですよ」と大庭さん。
いろいろと算数を楽しく学べる方法を教えていただけました。
最後に、大庭さんのやっている教室のお話も少し教えていただきました。
結婚を機に高根沢町に来た大庭さん。中高で数学の教員免許をお持ちで、もともと中学校の先生をやっていたそうです(以前は阿久津中に勤めていたこともあったそうなので、教えてもらった生徒さん、知っている保護者さんもいるかも?)。
教員の仕事をし始めてからずっと、子どもたちの「考える力の弱さ」が気になり始めたそうです。
そこで、「算数数学の苦手な子に、少しでも『分かる!』『好きかも!』を感じて欲しい」とスタートしたのが「0909(ワクワク)算数数学教室」。
その中でも、「アウトドア算数」を始めたきっかけは、小学校に上がり「学力」を付ける前の幼児期に、もっと感味力(感じ味わう力)と、視考力(見て考える力)を付けてあげることで、「考える力」を育てたい、伝えてあげたい! という動機からでした。
机上の算数数学だけではなく、できるだけ日常の中の事象を教材や、自然遊びの中で培っていく教室が「アウトドア算数」なんですね〜。
もちろん、アウトドアでやる算数のほかにも、普通に部屋で勉強する算数も教えてくれます。
算数の塾と聞くと、なんとなくイメージで反復計算や、大量暗記、スピード暗記などを想像してしまいますが、それは「考えない頭を作るトレーニング」になってしまうとか。
大庭さんの0909教室は、それとは真逆で、「考える力」を付ける教室。ゆっくりじっくり、一人ひとりの性格に合わせ、より深い理解を目指し、例えば、1つだけ分からない単位なども、時間をかけて理解するまで教えてくれるとのこと。
まだまだ今後も模索中だそうで、算数のほかにもいろいろな教室を定期的に開催しているそうなので、ご興味ある方は、大庭さんのブログまたは教室のホームページを覗いてみて下さい。
近々だと、11/16に「あかもち講座」があるそうです。
そのほかにも、「おむつなし育児」の講座や、子どもとお金の勉強をする講座、高校受験向けに中学生の保護者さんを対象とした「栃木県高校情報シェア会」などもやってるそうです。(一部、Zoomでオンラインも対応可)
町にはまだまだたくさん精力的な方がいるなぁ〜!
いろいろと刺激になりました。^^
大庭さんのブログにも当日の様子が掲載されてます^^↓
「0909(ワクワク)形遊び・算数数学教室」
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